• twnakata

SADDLE STOOL ①

SADDLE STOOL は、実はBANTAM CHAIR をもとに開発したスツールです。





実は構造はよく似ているのにお気づきいただけますでしょうか?背もたれを無くすと構造はほとんど一緒なんです。

前置きになりますが、椅子は後脚と前脚の幅が同じで、横から見た図面と前から見た図面の通りに加工して組み立てることができるのが一番簡単です。当工房の椅子だとTAKO CHAIRがそれにあたります。



しかし本当は、前脚が広がっている方が見た目のバランスが良いものです。背もたれは腰を支えて、座面はお尻を支えるわけですから、そのベースになる後脚と前脚に必要な幅が違ってくるわけです。(TAKO CHAIRも微妙にではありますが前脚の方が広くなるように工夫しています。)ダイニングテーブルに隠れてしまうダイニングチェアと割り切れば、後ろから見る姿を重視してこの作りでも問題は無いと思っています。

しかし単品で見た時には360度からの見た目のバランスが重要になってきます。前脚の方を広くするとなると、横から見た図面と前から見た図面では測れない角度が出てきて、設計するにも制作するにも非常に厄介になってきます。大きな工場で大量に制作するのとは違う、一脚一脚制作する当工房のような小さな家具工房では、そこが腕の見せ所ということではありますが、図面の作成から加工する際の機械の角度のセット等、時間がかかる=価格が高くなってしまうわけです。

散々悩んだ挙句たどり着いたのが、パーツパーツを図面に描ける形状で設計し、ホゾを作るジョイント部分には一方向からの角度しか作らないという手法です。

BANTAM CHAIRの肝は、後脚と前脚を繋ぐ曲がった貫です。



脚とのジョイント部分をストレートにすることで、ホゾの加工がしやすく、ということは精度も良く出ます。

無理なく加工でき、見た目にも面白く、ようやくTunnel worksらしい形ができたなぁと、思いついたときは一人で祝杯をあげました。製作者として、そういう瞬間ががたまらなく嬉しいんですよね。


前置きが長くなりましたが、そんなBANTAM CHAIRの構造をもとにしたのが、SADDLE STOOLです。

開発するきっかけは、「誰か僕と一緒に働いてください」という、は?な思いからです。

Tunnel worksとして工房を立ち上げで5年、今までずっとオーダーで家具を作って細々と一人で工房を運営しているんですが、、、寂しいんですよね。もともと誰かと一緒に何かを成し遂げたいタイプなので、一人は寂しいんですよね。

と言うのは冗談と言うか冗談ではないんですが、一人で制作するのって、図面描いてる時は機械動いてないし、すごい効率悪いので、なんとかしなきゃなと思っているわけです。

納期が迫って早く作らなきゃいけないものを差し置いて別のものの図面を描かなきゃならない時の焦りは、なかなか半端無い物があるわけで、精神衛生上と睡眠時間的にあまりよろしく無い。 一生モノを作っていると自負している僕としては、作った椅子のメンテナンスをし続けるという義務があるので、早々にくたばりたくはないのです。

で、誰か一緒にやってくれる場合に備えて、「これを作れるようになればTunnel worksの椅子をほとんど作れるようになる」という一脚を開発して、定番商品として作り続けようと思ったわけです。

そして1年以上試作を重ね、スツールという導入しやすく手の届きやすい製品に、Tunnel worksの得意とする加工を全部詰め込んだ結果、スツールにあるまじき存在感と、作るのにめちゃくちゃ手間のかかる伝説の一脚が出来上がりました!



...あれー?って感じでしたね。

最初はたくさん作ってインテリアショップ等に卸させてもらって...とか考えていたんですが、販売手数料とかかんがえたらとても売れる値段では販売できないものになってしまいました。

あほだー。ラーメンで言ったら全部乗せくらい盛り込んでしまいまして。

簡単に作れるように変更しようとも思ったのですが...めちゃくちゃ気に入ってるから諦めがつかなくて。一人でやってる個人工房にはそんなに広告にかけられる余裕があるわけでもなく、せっかくいいものできたのに、売る道が無いという。

工房始めた時はいいものさえできればと思ってたんですが、本当に、作っただけでは全く売れないんですよね。笑

前置きも長かったのに泣き言も長いという。

と言うわけで、いいものができたのに大人の事情で売れないという悲しい現実を頑張ればなんとかできるのが今のインターネット時代だ!無いところに道を作るのがTunnel worksだ!と考えを改め、WIXでHPを作り、手始めにインスタグラムで宣伝を開始しました。インスタグラムの宣伝だけだと売れないよとのご意見ももらったんですが、それでも、できるだけ多くの方に見てもらえれば嬉しいです。

直で販売することで職人が作ったものがそのままの値段で購入できるのは良いことなんですが、何せモノを作ることしかやってこなかった僕には、まだまだ見せ方とか、売り方とか、作る以外の部分がなかなかうまくいかず、お見苦しい点、不都合などあるかと思います。徐々にそのあたりも上達していければと思ってますので、こうしたらいいよーとかご意見もいただければ嬉しです。


作った僕が言ってもあれかもしれませんが、めちゃくちゃいいスツールです。

狙ったわけでは無いんですが、作ってみたらなんとなく犬みたいに見えるなーと思っていて、でも犬に座るのも変だなと思って鞍を意味するSADDLE STOOLという名前にしたんですが、お客さんとそんな話していたところ、飼っていた犬の記念として注文してくださったこともありました。ただ決して犬では無いので、犬の姿に寄せて作るのは美しく無いと思うのでしませんが、それもなんだかいいなぁと思います。


だいぶ長くなってしまったのでSADDLE STOOLの制作風景とか、ディティールの説明等はその②でご説明できればと思います。


では!


※ブログの背景を白にしたかったのですがやり方がわからず、読み終わるとちょっと目がチカチカしてしまうかもしれません、すみません。できるのかな?

やり方分かる方いたら教えてください!すみません!

90回の閲覧

Tunnel works

〒395-0071​  長野県飯田市今宮町2-36

Tell  : 090-8014-5494

Mail : nakata@tunnel-works.store

  • ブラックInstagramのアイコン
  • ブラックFacebookのアイコン
  • 黒のYouTubeアイコン